東京商品取引所 9月20日から次期取引システムを稼働
国内の商品先物・オプション取引を扱う東京商品取引所(TOCOM)は、9月20日(火)から次期取引システムを稼働する予定です。
これに伴い、同取引所に上場する「金オプション」の取引ルールが以下のように変更されます。
<変更前>
- 権利行使タイプ: アメリカン
- 決済方法: 現物の受渡し
- 取引単位: 1,000グラム(1キログラム)
- 権利行使価格: 上下5本以上
<変更後>
- 権利行使タイプ: ヨーロピアン
- 決済方法: 差金決済
- 取引単位: 100グラム
- 権利行使価格: 上下20本以上
次期システムの稼働後は取引単位が10分の一に縮小され、取引可能な権利行使価格が大幅に増えます。また、日経225オプションと同じ「ヨーロピアン・タイプ」の差金決済方式が採用され、既存のオプショントレーダーにとっては馴染みやすい取引ルールになります。
国内の商品先物市場では悪質な勧誘による被害が長年にわたって続いてきた経緯があり、投資家の間にはネガティブな印象が根強く残っています。そうした影響もあり、金オプションは2004年をピークに年々取引高が減少し、2008年以降は全く取引が成立していません。
(参考:日本の商品先物オプションについて)
次期システムの稼働をきっかけに、新たな投資家を市場に呼び込めるかどうか。日本の商品先物・オプション市場は今、重要な岐路に立たされています。