米国市場のオプション 2012年は取引減少
米国のオプション産業協議会(OIC)によると、2012年に米国の証券市場で取引されたオプションの総出来高は40億387万枚で、前年に比べて12.3%の減少となりました。
証券市場のオプション取引高は2011年に史上最高の45億6,200万枚を記録しましたが、昨年は史上2番目に多い取引高がありました。 また年間のオプション取引総数が40億枚を超えたのは昨年が二度目です。
米国の証券オプション市場においては、1ヶ月以内に満期を迎える「Weekly」と呼ばれる株式オプションが急速に普及しており、3年前に比べて取引高が10倍以上になっています。 また今年の3月より、通常の株式オプションの10分の一の単位で取引できる「オプション ミニ取引」が初めて上場されます。 ミニ取引の登場により、今後はより少額の資金から株式のオプションを取引できるようになります。(参考:米ISE、株式オプションのミニ取引を来年スタート)
先物市場のオプションでは、米国最大の先物オプション取引所「CMEグループ」における年間の一日平均取引高が1,140万枚となり、前年比で15%の減少となりました。 一方、インターコンチネンタル取引所(ICE)が米国市場で運営する先物オプション取引所では平均取引高が前年比で10%増加しており、CMEグループを追い上げています。
ICEは先月、ニューヨーク証券取引所の運営母体である「NYSEユーロネクスト」を82億ドルで買収すると発表しました。 これにより、証券と先物市場にまたがる世界第3位の取引所が誕生します。
ICEは昨年10月から全ての先物オプションを電子取引に特化し、これまで伝統的に行われてきたフロアでの人的な取引を廃止しています。 NYSEとの統合により、米国市場でのオプション取引の利便性がさらに高まることが期待されます。