CMEグループがビットコインの基準レートを公表
米国最大の先物・オプション取引所を運営するCMEグループは今月、ビットコインの「基準レート」および「リアルタイム指数」を2016年第4四半期から公表する予定であることを発表しました。
ビットコインは「Blockchain(ブロックチェーン)」と呼ばれる公開取引簿を用いて取引される暗号通貨で、オンライン上の決済や海外送金などの用途で急速に利用が広がっています。
ビットコインは、世界各国にある「ビットコイン取引所」で売買されていますが、取引所によってはビットコインの価格にバラつきが生じることもあり、統一的な「基準レート」というのはこれまで存在しませんでした。
しかし、CMEグループがビットコインの指数化を進めることで、今後は各取引所の売買状況を元に、規格化されたビットコイン価格が配信されるようになります。
基準となる指数の公表により、今後は機関投資家などの大口トレーダーもビットコイン取引に参入しやすくなる可能性があります。また、この指数を対象とする先物・オプション取引の開発も、当然ながらCMEグループの視野に入っているはずです。
この数年で急成長を遂げたビットコインが、160年の歴史を持つCMEグループによって指数化されるまでに至ったことは、こうした「デジタル・アセット」の市場が一過性のブームではないことを示唆しています。