日経225オプションのIV、金融危機以前の水準まで低下
日経225オプションの平均インプライド・ボラティリティ(IV)が今週、終値ベースで25.6%となり、昨年8月の水準まで低下しました。 リーマン・ショック以降では最も低いIVとなっています。 (参考:本サイトのボラティリティ・チャート)
日経225オプションの平均IVは、昨年10月31日に91.6%の最高値を記録しましたが、その後は低下傾向をたどり、約一年がかりで金融危機前の水準に戻しています。
平均IVの低下は、一般に投資家心理の改善を示す指標として捉えることができます。 株価上昇や景気の底打ち観測を受けて、投資家は将来の相場動向に対して楽観的な見方をし始めているといえます。
ただ日経225オプションの平均IVは、リーマン・ショック以前は15%~30%の範囲で推移していたため、現在のIVは「平時」としてはまだ高い水準にあります。
今後も株価が安定的に上昇していった場合、IVの低下傾向も続くことが予想されます。
一方で、政府主導の景気浮揚策が行き詰まり、景気が底割れに転じるような事態になれば、オプションのIVが再び急上昇する局面もあると思います。