日経225オプションの平均IVが64.5%に上昇 連日の最高値更新
日経225オプションの平均インプライド・ボラティリティ(※)が10日の終値ベース(イブニング・セッション前)で64.5%となり、8日に続いて最高値を更新しました。(参考:ボラティリティ・チャート)
(※)本サイトでは平均インプライド・ボラティリティ(IV)の算出方法として、(1)直近3ヶ月の限月、(2)価額が3以上、(3)出来高が100以上
の条件を満たすオプションを計算対象にしています。
米国のVIX(恐怖指数)は9日の取引で過去最高となる63.92ポイントの終値となり、史上初めて60ポイントを突破しています。
VIXは投資家の不安心理を測る指標として用いられており、騰落レシオやプット・コールレシオといった他の指標よりも暴落時のクライマックスを予測しやすいと考えられていました。 また本サイトでも比較的信頼できる指標としてVIXに注目してきました。
しかし、今回のような「大恐慌レベル」の暴落市場では、たかだか20年ほどの統計データは全く当てにならないということが証明されました。
米国における過去20年間の下落相場では、VIXが40を超えた辺りで弱気のピークとなり、以後は投資家心理の改善とともに株価が上昇に転じていました。 しかし、VIXは10月6日にあっさりと50を突破し、わずか3日後には60を突破するという異例の事態になっています。
もし1929年にVIXが存在していたとすれば、その時のピーク水準が参考になったかもしれません。 しかし当時はオプション自体が取引されていなかったため、現在のVIXと比較できるような指標は存在しません。
現在のVIX指数、そして日経225オプションの平均IVが示している数字は、恐らく今後数十年後か数百年後に訪れる大暴落の際には参考になるはずです。
ただ現時点では、すでに比較対象すら存在しないため、数字からはほとんど意味を見出せない状況です。