2007年 日本のオプション市場の取引状況

  • 日経225オプションの取引高が過去最高を記録

大証の日経225オプションの取引高は年間で2,918万1,438枚となり、2006年の取引高(2,823万枚)から3.4%増加し、過去最高の取引高を記録しました。 一日平均では約11万9,000枚の取引高となりました。

日経225miniの登場により取引数がやや落ち込んだ時期もありましたが、イブニングセッションの導入で勢いを取り戻し、取引ベース・金額ベースともに過去最高を記録しています。

  • 日経300オプションとTOPIXオプションは取引少なく、日経225オプションへの一極化が進む

大証の日経300オプションは年間で160枚の取引高となり、2006年の402枚から60.2%の減少。 東証のTOPIXオプションは年間で19,555枚を記録し、こちらは前年比6.5%の増加となっています。

ただ二市場を合わせても一日の取引高は100枚に満たず、指数オプションの分野では日経225オプションの一人勝ち状態が続いています。

  • 長期国債先物オプションの取引高が大幅に増加

東証に上場されている長期国債先物オプションの取引高は、前年比36.1%増となる280万枚(一日平均11,448枚)を記録し、市場開設来最高の取引高となりました。 先物の取引高も前年比12.4%増となり、国債市場が活況な1年でした。

  • 株券オプションの取引高はさらに減少

大証の株券オプション取引高は前年比41.1%減となる444,149枚。 東証の株券オプション取引高は同23.8%減の145,449枚でした。 一日平均の取引高は、二つの取引所を合わせて約2,400枚程です。

今後取引所の再編が進む中で、投資家に必要とされる市場になり得るかどうか。 その存在意義が問われることになりそうです。

  • ユーロ円3ヵ月金利先物オプションは高水準の取引高

東京金融取引所で取引されているユーロ円3ヵ月金利先物オプションの取引高は、一日平均で約1万5,000枚の取引高となり、前年とほぼ同水準の取引高で推移しています。 月により落差が激しいものの、十分なマーケットの流動性があります。

以上、2007年の日本のオプション市場を簡単にまとめました。
デリバティブ市場の拡大は世界的な流れとなっており、この流れは2008年以降も続いていくことでしょう。 日本でも大証と東証が海外のオプション取引所との提携交渉を進めるなど、デリバティブ分野の拡充に力を入れ始めています。
目先の変化では、大証が2008年5月に上場予定のREIT(不動産投資信託)オプションに注目です。

<参照> 大阪証券取引所:平成19年(年間)の売買状況
東京証券取引所:先物・オプション商品の2007年の取引高
東京金融取引所:出来高推移